【二〇三〇年】第5部 日本はありますか(3)増える“日本人”(産経新聞)

 ■第二の人生「まだ3歳児」

 安室奈美恵似の小顔のフィリピーナと、東京都内のイトーヨーカドーで待ち合わせた。モニカ・アンヘレス・レオナルドさん(29)。結婚していない日本人男性(50)との間に生まれた2児について、男性の認知による日本国籍の取得を希望している。昨年1月施行の改正国籍法で可能になった手続きである。

 「パパが日本人なのだから、子供たちのために日本国籍を取ってあげようとしているだけ。私自身のためというよりも、あくまで子供たちのためです」

 モニカさんはルソン島の出身。12歳の時に父親を亡くし、母親は粗末な家で魚や野菜を売りながらモニカさんら9人の子供を育てた。2003(平成15)年、ブローカーから「1週間のダンサーの仕事がある」と誘われて観光ビザで来日。不法就労先の名古屋市内のパブで妻のいる男性と知り合い同居を始めた。

 長男(4)が生まれ、長女(2)を身ごもったころ、男性は離れていった。モニカさんは不法滞在のため入国管理局に摘発された。都内のNPO法人の支援で法相から、日本に特別に滞在できる「在留特別許可」を受け、現在は都内で生活しながら子供を認知してもらうよう男性と連絡を取っている。

 モニカさんは「今後は、父親が日本人なら子供のために日本国籍を取ろうとするフィリピン人女性は増えると思う。偽装認知する人もいると思う。フィリピンには日本で働きたい人が多いから」と語り、こうつけ加えた。

 「今は子供を育てることが人生の目標です。2人の子供のほかに、フィリピンにも4人の子供がいて母が面倒を見ている。そもそも日本に来たのは子供の養育費を稼ごうと思ったからでした」

 ◆横行する偽装認知

 かつて「日本人」になるには父親が日本人でなければならなかった。昭和60(1985)年から母親が日本人でも可能になり、今回の改正国籍法で母親が未婚の外国人であっても、20歳までに父親が認知すれば届け出だけで日本人になれるようになった。DNA鑑定も必要とされない。

 法務省によると、改正法に基づく国籍取得の届け出は昨年1年間で699人。うち年末までに548人が日本国籍を取得した。

 元警視庁警察官で作家の坂東忠信さん(42)は「改正法により一人の子供が日本人になると、その子供を養育するためとして、入管は同時に子供の母親へ定住者の在留資格を与えている」と指摘する。

 在留資格とは、外国人が日本に滞在し就労できる職種などを定めた制度。外交、医療など27資格あり、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の4資格は就労に制限がなく単純労働にも就ける。これらの資格ほしさの偽装結婚や偽装認知が横行している。

 坂東さんは「一人の赤ちゃんが日本人になることで、外国人のお母さんも日本人と同じように無制限に働くことができる。さらに定住者資格を持つ人は最短5年で永住者資格を得られる。もう一人の“日本人”が誕生することになる」。

 入管実務に詳しい東京都行政書士会の国際部長、古谷武志行政書士(42)によれば、「永住者や定住者の資格が認められるかどうかは時の政権に相当程度、左右される」という。

 古谷さんは「法相には大きな裁量権が認められており、仮に裁量権の逸脱だとして行政訴訟を起こしても100件のうち2件くらいしか勝てないでしょう」。

 社民党出身の千葉景子法相は不法滞在の外国人に在留特別許可を連発しており、定住者資格が認められたケースもある。その先には永住者という限りなく日本人に近い資格がある。

 民主党政権が地方参政権を付与しようとしているのは、この永住者・特別永住者に対してである。

 ◆チャイナタウン化

 東京・池袋駅の北口周辺は今、中国食材店や書店、旅行社、ネットカフェ、新聞社など中国系の商業施設約100店が集まる“チャイナタウン”と化している。中国食品店「陽光城」の副店長、張磊(らい)さん(33)は近年急増している永住を決めた中国人の一人だ。

 河南省の出身で、19歳だった1996(平成8)年、「日本の大学へ入れば、よい仕事ができる」と来日、東洋大学で学んだ。日中貿易の小さな商社へ就職したが2年で倒産、5年ほど前からこの店で働く。

 平成19年には日本国籍を取得した。中国人の妻(28)は永住者。張さんのように日本国籍を取る人は年間1万5千人前後と横ばいだが、永住者は急増し、20年末時点で特別永住者と合わせ91万人と全外国人の41%を占める。

 古谷行政書士によると、永住者資格はかつては20年以上わが国に住んでいないと認められなかった。だが10年ほど前、技能を持ち定住を望む外国人を社会に受け入れるためとして原則緩和されたという。永住者はその後、急増している。

 張さんに20年後の自身の姿を尋ねると、「去年買った中古マンションの35年ローンが残っているだろうから、一生懸命に仕事をしていると思う」と、日本人サラリーマンとまったく同じ答えが返ってきた。総額は1930万円。自身の来日と同じ平成8年築なのが気に入ったという。

 日本国籍の取得後、まだ投票に行ったことはない。

 「日本社会に関心が薄いので。私は日本で生まれてまだ3年、3歳児のようなものです。20年後、日本での人生でも成人を迎えたころには、関心も出てきていると思う」

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